July 17.2014
開発秘話|MEN'S金封に視る殿方像
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こんにちは。大変ご無沙汰しておりました。

先日、Facebookにてお知らせさせていただきましたがマークスさんより
新商品『MEN'S金封』がこの7月より発売されました。
今回、開発にあたって目からうろこの数々。。その開発秘話!?を
少しばかり書かせていただきます。

マークスの担当者さまSさん。お世話になり早数年。
いつも「面白いことをしよう!」と攻めの姿勢が素敵な女性です。
デザインを始めるにあたって、まずブレストを重ねお互いのイメージを
共有していくのですが、Sさんとだけは毎回商品を擬人化して芸能人に例えます。
「〇〇っぽい感じに仕上げよう」とその方の持つイメージが大きな柱となり
最終まで詰めていきます。

そして、今回。
かわいい金封はたくさんあるけど、男性が持ってかっこいい金封ってないよね」
という視点からスタートしたこのMEN'S金封企画。
まずは、メンズのことを知らねば、とSさんが社内の様々な年代・部署の殿方に
ヒアリングを行ってくれました。(その後、この動きが"男子詣"と命名されます)
それまで、自分たちでも「この中だときっとこれがイチバン人気だろう・・」
なんて予測を立てていたのです。だよねだよねーー!!なんて。。。

しかし・・・
「長浦さん、すごいよ!!」とSさんのニヤり顔。
蓋を開けてびっくり!!ぞえんぞえん違うやーーん!!という結果でした。
理解しようと結果を仕分けて頭を整理しようとも、なかなかうまくセオリーに
できない。。

「ああ、私たちメンズの心が全然分かってないね。」

何とか整理して、さあ、今回誰を目指そう!?(以下、勝手な想像です)
オールマイティに役を演じる、癖がありそうで実はクセがないのでは?『堺雅人』
男の色気漂う、ちょっとおしゃれ路線でアバンギャルドな『(昔の)ジュリー』
アバンギャルドすぎないのがポイント。

そこから試作を重ねます。
MASATOとJULIEの中でもいくつかの路線で作ります。
そしてSさんの男子詣。
結果、自分たちの予測と違う。。。前回のココは良いけど、今回のココは
ダメなの!?ちょっと繊細すぎるよー(もはや恋愛の域です)

例えば、JULIEの衣装やメイクのイメージを、男子詣の結果分析をした頭で
ちょっと一捻りな色の組み合わせや配分にしてみたところ、それはやり過ぎだ。
との結果。だけど、女子はこちらが好きだと言う。まったく男女逆のときも。

「やっぱり分かってないね、メンズの心。。。」
「男と女って本当に違う生き物なんだね。。」

生物の不思議論にもなったのですが、なるほどココで分かったことがありました。

「MASATOもJULIEも、女子目線で素敵だという男性だからだ!
だからきっと、福山雅治を目指しても同じ結果なんだよ!」

世間で素敵だと言われている男性芸能人と女性芸能人。
女性の方は、意外とそのまま素直に商品イメージにしてもブレなかった。
だけど男性は、世間で素敵だと人気のある人と、男性が好きだと思う人は違う。
この事実はかなり目からうろこで、はがれた落ちた目での試作はようやく
男子詣の結果と予測が合致してきたのでした。

最終デザインが決定し、今回の結論。
「男性が使いたいと思うMEN'S金封を私たち女性が作る時は
長渕剛や大友康平みたいな男性がアニキ―っと憧れるようなメンズを
目指すのが正解だったのかもね」

商品名『AWAJI』 またの名を「MASATO」
商品名『MATSU』 またの名を「JULIE」
これからの売り場での動向が本当の結論となります。

もしお店でこの二人を見かけたら、
堺雅人と(昔の)ジュリーを思い出していただければ幸いです。
そしてお使いいただけたら尚幸いでございます。





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PROFILE
長浦ちえ

水引と紙、伝統と現代、ヒトとヒト。
そんなモノやコトを結びつける視点でモノ作りをしている
TIERの制作のことや日々のこと。