June 30.2022
cover2.jpg
7CD5020B-.jpg

『日本水引』のカバー裏。
実は、ご購入下さった方が2年後くらいに
「こんな所に何だコレ!?」と気付いてもらえたら嬉しいなぁ~~と、
ニヤニヤしながらデザイナーさんと話していましたが・・・
スゴイ!皆さん、見つけるのが早いですね!笑

この図は、私の頭の中なのです。
今回『日本水引』で取り上げた内容に関する箇所の頭の中を書き出したもの。
歴史的に正確・正解の年表ではありませんのでご注意下さいね。

この本を作るにあたり、水引以外の視点にも立って
小さな点と点を繫ぎ合わせていくことを重ねる中、
様々な専門家や大学の先生などにお話しを伺いました。

水引のことではない質問ばかりする私に
先生方は不思議そうな表情をされるので

「先生、これが私の頭の中なんです。」

その頃は、思考が繋がり伸びるままにA4の紙を継ぎはぎにした
変形型の手書きの図でしたが、それをペラペラペラと広げると

「あー、なるほど。長浦さん、分かりましたよ!」

言わば地図のようなもの。
そこから四方八方に広がるお話しをさせていただきました。
ある時、最後に先生がおっしゃいました。

「これは【水引曼荼羅図】ですね。」

こうして水引曼荼羅図と命名されました。

カバー裏の色見本が上がってきた時にデザイナーさんより連絡が来たんです。
「曼荼羅図は長浦さんの頭の中なので、そんなに鮮明でなくて良いですよね!?
今の印刷が(鉛筆の)Bか2Bくらいの濃さなので、HかHBくらいに調整しようと
思うんですが...」

さすがすぎるプロのお仕事。
カバー裏まで、隅々にわたり細やかなデザインをしていただき
デザイナーさんには感謝しかありません。

『日本水引』は、
分かりやすく沢山の図像を入れて、
難しい単語の意味や補足も入れて、
老若男女、水引未経験者でも
ワクワクしながら楽しんで読んでもらいたい!
など私の(かなりカオスな)イメージと希望を
たくさんの方々にご協力をいただき形にしていただきました。
全国各地の専門家や先生方、編集のEDITHON櫛田理さん・スタッフの皆さん、
デザイナーの岩橋謙さん、多方面から校正に携わって下さった皆さま、
誠文堂新光社の中村さん、古田さん。

心より御礼申し上げます。

水引曼荼羅図を片手に水引の旅を楽しんでいただけると嬉しいです。

June 17.2022
blog_image_0617_2.jpg
『日本水引』の「おわりに」にも書かせていただいたのですが、
水引を通して、日本人のユニークな文化形成の考え方や、
長い時間をかけて途切れることなくフレキシブルに変化していく、
日本文化の姿を垣間見ることができました。

お読みくださった皆様からも
「水引の本のようで、水引の本ではありませんね。
日本を知る手掛かりですね。」

とお声をいただきました。
この本をきっかけに、
これまでも、そしてこれからも大事にしていきたい"モノ"を
感じていただけたら幸いです。

水引に携わる方だけでなく、
もっと広くたくさんの方に手に取っていただきたいとの思いでした。
実際、水引以外のモノづくりや空間づくりに携わっている方や、
様々な物を見てこられた目利きの方々に手に取っていただき、
心から嬉しく、世界が広がるような想いです。

『日本水引』は内容はもちろんのこと、
本として美しく手元に置いておきたくなるように
細部にまでこだわった仕立てにしていただきました。
手触りも気持ち良いですよ。

どうかたくさんの皆さまに届きますように。

『日本水引』



June 15.2022
blog_image_0617.jpg
新刊『日本水引』。
長い年月をかけてようやく完成しました。
その裏話。ちょっとだけ長いですが、これまで話さなかったお話を。

2013年。類書が無いと言われるなか
『手軽につくれる水引アレンジBOOK』を出版しました。
(水引工芸の指南書は出版されていましたが、出版された時代が古く、
内容の方向性が異なるので比較対象にならないとの理由でした・・・)

その頃世間の水引の印象は正直言って「古臭いもの」。
アレンジ次第ではこんなに可愛くなること、
冠婚葬祭だけでなく普段の暮らしの中で
素敵に水引を取り入れてほしい!
先ずは水引のイメージを変えて沢山の方に手に取って欲しいと思いました。

類書がない=過去の販売実績がない。あるのはリスク(笑)
「受け入れてもらえるのかな・・・」関係者の不安をよそに、
水引の印象が変わった!自分でも作りたい!と大きな反響をいただきました。

立て続けにハウツー本を出版することができ、3冊目を出した2016年。
水引を取り巻く状況が少し変化していました。

その頃にはテイストの異なる他の作家さんも含めて
水引ハウツー本の販売実績が好調なこともあり、
それらのデザイン要素を抜き出した編集本のような水引書籍も
出版されるようになりました。
同時に、水引の大事な部分が
抜け落ちてしまっているような解釈を目にすることも多くなり・・・。

水引が広がって多くの方に親しまれていることを実感し嬉しく思う反面、
正直とても複雑な気持ちになっていきました。
私は水引にとって良いことをしてきたのだろうか・・・と。

実は、その後も出版のお話をいただきましたが、
一旦ハウツー本からは距離を置くことにしました。

次の自分の役割は水引について深く堀りさげて、
水引の本質をお伝えすることではないだろうか。
こうして、水引を始めた約20年前から温め続けたことをベースに
2016年から新たな構想が始まりました。
出版社・編集者と本格的に『日本水引』企画が立ち上がったのは約3年前。

水引が単にかわいいだけのものにならないように。
アップデートするためにはその背景や意味を知ることが大事です。
知ることで時代に応じた自由で確かな判断が出来るようになると信じています。

『日本水引』。
奇しくもまたもや類書の無い本となってしまいました。
これまで曖昧になっていたことや、
ちょっとタブー視されてきたようなことにも、
私もいち読者目線で深堀りしました。
3年間書き続けて、壮大な水引の旅をした気持ちです。

この一冊をきっかけに、
新たな見方や発見、色々なお話が深まることを期待しています
次世代へ水引文化がより太く長く続くようにと願っています。

画像は原稿の一部です。
一番最初は頭の中をひたすらに手書きしました(笑)





June 10.2022
水引カバー.jpg
新刊『日本水引』が発売となりました。


『日本水引』 結ぶ、祈る、贈る、日本のかたち
著者:長浦ちえ
出版社:誠文堂新光社
本の長さ:224頁
発売日:6月3日

★Amazonよりご購入はこちら
-----
水引のルーツや歴史、水引と関連する周辺の事柄にも触れながら
水引の源流を探る読本です。

赤白にはどのような意味があるの?
水引のマナーは複雑で難しい?
なぜ様々な作法が共在しているの?
水引の紙縒はなぜ和紙だと言われ続けているのか?

そんな疑問にも、日本という俯瞰の視点から一歩踏み込んで
貴重な図版とともに丁寧に案内しています。

諸説や通説が多い中、定説がないと言われる水引。
水引に関する出版物やインターネットなどで出回っている
内容は何故か、その裏付けは何なのか。
調べては全国各地の専門家や大学の先生方などにお話を伺いました。

水引を愛好されている皆さんや水引に携わっている方はもちろん、
水引経験はないけれど日本文化に興味がある、モノ作りが好きだという方々、
老若男女問わず楽しんでいただけるのでは、と思っています。

壮大な水引の旅。

是非ご覧ください!



1