April 06.2013
最初にして最高の能楽鑑賞

「明日、お時間空いてますか?(空いてるよね?のニュアンス)」

仕事でテンパってた夜、突然電話がかかってきた。

ずっとずっとお世話になっている、ミスターKから。

「いやー、特に約束事はないんですけど、色々締切があって~」

なんて幾度かやり取り。

どうやら、能楽のチケットを2枚とっており、急遽相手が行けなくなったとのこと。

そして色んな方を誘うも直前だったので断られ続け、最後の最後に、

コイツなら大丈夫だろうという駆け込み寺的な内容。

有り難いような、もー失礼ねーと言う、、まぁ、これはいつものこと。

 

ミスターK「かなりの良いチケットだから!!きっと水引にも役に立つはず!!」

ちょうど行き詰まりを見せていた私にはある意味、ベストタイミング!??

 

そんなこんなで翌日の昼、現地集合。

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 早めに着いた私は辺りを観察。

キチンとお着物を召されたムッシュやマダム方。俄然ワクワクしてくる。

そして、ホントにプレミアムなチケットでした!!

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 うほーーーーい!!人生初の能楽鑑賞。

実は、ミスターKからの電話の前日、ふと目にしたテレビで厳島神社での能の舞が

あっていて、「いつかは観てみたい!!」と思っていた矢先にKコール!

これは神様のお導き☆と、こじつけと言う名のポジティブシンキング。

 

空間も舞台も素晴らしかった!!
とてつもないピンっとした「間(ま)」の緊張感。

この空気の緊張感が美しいと思ったのは人生初かもしれない。

橋懸りにほど近い席だったのですが、その橋を歩く能楽師がどうしても

生身の人間に見えず何とも不思議な感覚になったのでした。

華美ではないけれど重厚感のある厳かな美しさにすっかり心を奪われたのでした。

そして、隣のミスターKは、能楽初心者の私に拍手のタイミングや

能楽鑑賞のマナーを教えて下さり「失礼なんて言ってごめんね」と感謝感謝なのでした。

 

今の自分が観ても、この舞は目に見えないモノへ通じていて何かが起こるかもしれない・・・

と思うほど凄みのあるもので、昔の人たちが薄暗い中で、 ほのかな灯りのもと

こんな凄いものを観たのかと思うと、美しいを通り越してある種の恐怖です。

 

舞台が終わり、外に出るとちょっとした違和感を感じるくらい、完全入っていました。

 

私、また一つ勉強すべきことが増えました。

ミスターK、本当にありがとうございました!
「お前にはまだもったいなかったな~~まぁ、先行投資だな~ははは~~」と。

最後はコーヒーまで頂き大人贅沢な時間を過ごさせていただきました。

 

美しいもの、もっともっと観なくっちゃ!

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PROFILE
長浦ちえ

水引と紙、伝統と現代、ヒトとヒト。
そんなモノやコトを結びつける視点でモノ作りをしている
TIERの制作のことや日々のこと。